日々新面目あるべし
夏期講習も最終盤となってきた。生徒たちはそれぞれの学習課題に一所懸命取り組んでいる。昨日言ったことは、「今日の2時間で、何か得したなあ、ここだけはできるようになった!、ということを積み重ねることだゾ!」 生徒たちに対してであり、そのような指導をしなければならないという私たち講師自身に対しての戒めである。
小さな喜びを積み重ねることの幸いは私たちの生活にも見いだされるべきであろう。そして、それに気づく感性を身に付けることがいかに貴重であるか。
先日、新潟市の会津八一記念館を久しぶりに訪問した。
「學規」
一 ふかくこの生を愛すべし
一 かへりみて己を知るべし
一 学藝を以て性を養ふべし
一 日々新面目あるべし
秋艸堂主人
私の事務所にも複製が飾ってあるが、ガラス越しとは言え真筆を見るとき、さらにその思いが伝わってくるようであった。未だ迷いながら、間違いながら生きている私の姿もガラスに反射したようであった。
日々新面目あるべし
昔、横書きの「八一」を「はあ」と読んだ生徒がいた。生徒のことだけ言えない。私も恥ずかしながら30年前早大入試に出た、「八朔先生」と呼ばれる人物の誕生日を答えよ、という問題ができなかった。「八をさく」だから「四月四日」と深読みをしてしまった。もちろん答えは「八月一日ついたち朔日」である。その八月も終わりつつある。